アニースローンチョークペイントでダイニングテーブルを塗りたいという相談を受けることがあります。ご相談を受けた時には説明をさせていただくのですが、ダイニングテーブルというしょっちゅう、水拭きをしたりするところの塗装に関して、最初に知っておいて欲しいことがあります。
アニースローンチョークペイントの特性は自然塗料
アニースローンチョークペイントの第一の特性は自然塗料であることです。体に優しいエコ塗料です。匂いがほぼないので、締め切ったまま塗れるし、塗った後も匂いが気にならないので、匂いに敏感な方やエコを意識している方にはとても魅了的な塗料だと思います。
ただ、マイナスの面も実はあります。自然塗料がゆえに定着をよくする化学物質が入っていないので、定着力が弱いということです。それを補うためにクリアワックスで塗布して、ペイントが完成します。
実際のところ、水拭きをしょっちゅうするところの塗装に関しては、チョークペイントではなく、ワックス成分の入っウォールペイントの方がオススメをしています。すでにワックス成分が入っているので、ペイント塗りの1回で仕上げます。ウォールペイントは水を使うことの多い場所で使えるように作られているからです。
また、ワックスは熱に弱い特性があり、熱いものを置いたりするテーブルには向いていません。その可能性のある場合は
ワックスではなく、ラッカー(マット仕上げ)を選ばれることがベストです。
市販のらっかーをお選びになる場合は、水性塗料向けラッカーをセレクトください。
塗布前にラッカーの注意書きをご確認ください。
色数に関してはウォールの方が種類が少ないのと、量がチョークペイント1L缶に対して、ウォールペイントは2.5L缶になり、缶のサイズに差があります。テーブルだけを塗装するのであれば、余るかもしれない。手間に関してはワックスを後から塗る手間が省けるので、作業効率は上がります。
色目が合えば、ダイニングテーブルはウォールペイントがいいかなと思います。
いつ、どのタイミングでワックスを塗るか?
ダイニングテーブルの塗装は軽く全体をサンディングしてから、直接筆で塗装していきます。(ローラーでもOK)
ペイントの乾きは他のペイントに比べて、早く乾く気がしています。もちろん、塗装時期、天候、湿度にも影響されるのですが、表面の乾きは早いです。 ですが、ペンキの中の中まで乾き切るには3週間から1ヶ月ぐらいは時間がかかります。表面が乾けば、次の工程に移ることができるので、ワックスは表面が乾いたかなと思った時に、塗布することができます。
1つ判断基準がありまして、ウエスや筆でワックスを塗布する時、そちらにペンキの色がついたら、まだ乾いていないという印なので、もう少し乾かしてからワックスを塗布するようにします。 急ぐ時はドライヤーをかけてもOK.
ただし乾かしすぎ注意です。ひび割れの恐れありだからです。
重要ポイントは?
ワックスは、24時間経ったら、ぬるっとした感じがなくなり、さらっとした状態になります。ここでポイントがあります。 表面は乾いていても、中の中まで乾くのが3週間から1ヶ月なので、それまでに水のついたクロスや雑巾等でゴシゴシ擦るとペンキが剥げる可能性があります。乾き切るまでの間は水のついたものでこすらないようにして欲しいんです。
定着後は落ち着きますので、乾き切る間を意識して欲しいんです。
チョークペイントの色目を気に入って、チョークペイントで塗装したい場合は、ワックス処理をした後、定着力を上げるために市販のコーティング剤を上から塗っておくと、定着は良くなります。
ただ、マットな感じの質感は少し失われるかもしれません。
海外の人の塗装の感覚は?
海外の人もそれぞれなのですが、傾向としては一度塗って、剥げたらまたその時に塗り替えようという感覚を持たれている方が多いみたいです。それは長年自分でペイントをするということが文化としてある国の感覚のような気がします。日本人の多くの感覚には綺麗な状態でずっとキープしたい、またそれは職人に委ねられていたから、完璧を求める文化があるのかも知れない。そんな中でイギリスのアニースローンチョークペイントを使うのは、正直ギャップがあるのかも知れないと思う時もある。
日本にはない色、質感 それがアニースローンの良さでもあるので、色々な点を知ってもらって使ってもらえたら嬉しい。
一般的なホームセンターで売られているペンキとは少し感覚が違うのかも知れない。アニースローンチョークペイントについて、使い方や塗り方に関して、質問や相談お受けしていますので、お気軽に声をかけてください。
info@cherrybeans.jp 荒井美保がお答えします。
cherrybeansの荒井美保です。アニースローンチョークペイント・写真撮影用ボード・トールペイント材料等ペイントに関する専門店を運営しています。フォトスタイリストの美保が写真撮影に役立つ写真撮影用ボードの提案やペイント情報発信しています。またネットショップ経営20年の荒井が世界観のある写真と発信力で売上を上げる講座、頭の整理をする方眼ノート講座を開催しています。どんな小さなことでもご相談にのっています。お気軽にお問い合わせください。
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